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Saijiki 辛夷-四手辛夷

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会社近くの小伝馬町の通りの辛夷(こぶし)が咲くのが待ち遠しくて、芽が膨らんだ、咲いたらと思ったら、あっという間に満開。そのころには花粉症の波もやってきます。「北国の春」のようなのどかさはないのですが、春の空に遠く山に映える花の姿を思うものです。

この「辛夷」という字は中国では「木蓮」を指します。いわゆる国訓で日本ではコブシを充てています。王維の辛夷塢では紅く咲く木蓮を謳ったものです。

辛夷塢 王維「輞川集」

木末芙蓉花  
山中発紅萼  
澗戸寂無人  
紛紛開且落  

木末(こずえ)の芙蓉花(ふようか)
山中(さんちゅう)紅萼(こうがく)を発す
澗戸(かんこ)寂(せき)として人無し
紛紛(ふんぷん)として開き且つ落つ

(意)
(木蓮は)梢に咲く蓮の花
山奥で紅い花びらをひらく
川沿いの家は静かで人の気配はなく
花は咲き乱れ、かつ乱れ散る

紫木蓮が咲き乱れて落つる山間を思う王維の詩と、コブシの花を遠くの山に思うのでは随分と違いますね。香りの強さまでもが違ってきます。いつか春にそんな強い香りと共にやってくる紫木蓮を中国の山中に見てみたいなぁと思う一方で、私の辛夷は、やはりこぶしなんでしょうね。それはそれで私はいいのじゃないかなぁと思う、それぞれの思い致す「辛夷」があって。まあ、今日図書館で借りてきて読んだ小沼丹の随筆集「珈琲挽き」(講談社文芸文庫)にも王維のこの歌を引いていて、白い辛夷が白い花いを散らしています。

DSC_0114.jpg
そしてシデコブシ、四手辛夷と書きます。四手は紙垂で玉串などに下げる紙に似ているということだそうです。こちらは日本固有種らしく自然には本州の愛知県、岐阜県、三重県にのみ分布しているそうです。小石川の植物園では薬草園のところに植えられております。

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