Saijiki 菖蒲湯@自宅
節は、五月にしく月はなし。菖蒲、蓬などのかをりあひたる、いみじうをかし。九重御殿の上をはじめて、言ひ知らぬ民の住家まで、いかで、わがもとに繁く葺かむと、葺きわたしたる、猶いとめづらし。いつかは、異折(ことをり)に、さはしたりし。
枕草子36段 清少納言
こんにちは。今日は在宅勤務です。息子の中学校はZo*mでオンライン授業、娘の小学校は普通に登校、妻は出社となんだかバラバラですけど、、、。まぁ今日は私がcareですね。
さて昨日は端午の節句でしたので我が家でも菖蒲湯でした。菖蒲は根や茎が生薬にされています。日本では菖蒲湯で用いられます。我が家ではそのままお風呂にいれてしまいますが、根や茎、葉をを刻んで布袋に入れて煮だしたものをお風呂に入れたり、まとめて結んで入れたり、蓬と一緒にいれたりするお宅もあったりとそれぞれのようですね。枕草子にも出てくるので、この時期の「香り風景」なんでしょうね。皆様のお宅ではどんな菖蒲湯の入り方でしょうかね。
左がasarone 右がeugenol いずれも精油成分なんですけどねー。
生薬にも使われているとは言いますが菖蒲湯を飲んだりするのはお勧めできません。菖蒲にはasaroneやeugenolといった揮発する精油成分が含まれていて両方とも毒性があります。薄くお風呂で香気を楽しむ程度ではいいでしょうが、服用には適さない(いや、よくない)ということなんですよね。来年の菖蒲湯の頃には忘れているかな。
:冒頭の枕草子の現代語訳も書いておきますね:
節句は、五月五日に及ぶものはない。菖蒲や蓬などが高く香っているのはとても趣きがある。禁中の御殿の軒をはじめとして、誰とも分からない民の家に至るまで、どうにかして多くの茅を葺こうとして、人々が葺きわたしている様子は、何度見てもとても新鮮な光景。他の節句の頃にそのような様子があるだろうか。
↓毎年、菖蒲湯はやっていると思うけどblog記事にはあまりしていないのか。
Saijiki;端午の節句 2016年
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