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Art;谷崎潤一郎「陰翳礼讃」~松岡正剛「千夜千冊」60

2011-11-10.jpg
駐在前は通勤で結構本が読めたのですが、最近は読む本の数が激減していています。出張の時は移動が長いんで、数冊本を持っていくのですが、今回の一冊は、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」。

MasaharaさんがBlogで影と陰に触れてから、大筋だけ読んで放ったらかしにしていた谷崎潤一郎のこのメジャーな本を、まあ一度やっぱり通読しておくか、と思って、飛行機に持ち込みました。その後も日本建築の陰と間に触れるエントリーをされていて、面白いなあ、なんて思っておりました。「陰翳礼讚」は、昭和8年から9年にかけて「経済往来」に書かれたもので、日本家屋がもつ陰から出る薄明の美、を紹介しています。日本家屋の美が陰からやってくるものだ、という点、その通りだと思いますが、しかしこの「陰翳礼讃」、谷崎潤一郎の文章としては荒削りというか完成度低くないか、と心にストンと落ちてこない。この中公文庫版には、懶惰の説やら他の随筆も含まれているのですが、これまた内容への納得感がないものや、文章が粗すぎやしないか、と私の美意識とはあわないなあ、なんて偉そうに思った次第。

松岡正剛さんが千夜千冊で、「『陰翳礼讚』という文章をもって、谷崎が日本の美学や日本の美意識をなんとか説明してくれたなどとは、おもわないほうがいい。」としたことに納得。そして「逆に、谷崎を本来に帰って援護するのなら、われわれは『吉野葛』や『芦刈』にこそ陰翳礼讚をさがすべきなのである。」と。 谷崎潤一郎の小説作品にこの陰翳という地が敷いてあることを思えば、さすが。

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Category : Art & Style
Posted by TORU on  | 8 comments  0 trackback

8 Comments

maharasa says...""
ブログの記事に紹介してもらい本当に有難うございます♪

谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」、懐かしいです。
実は、自分もこの本を読んだのですが、意味がつかめず・・・自分も途中で読むのをやめてしまいました(笑)

さすが松岡正剛さん!的を得た評論です。

思わず、「陰翳礼讃」を途中で読むのをやめてしまったことを肯定してもらっているような・・・(笑)気がしてます。。。

今日の記事をみて、もう一度読んでみようと思います♪
2011.11.10 02:41 | URL | #- [edit]
creamat says...""
谷崎!懐かしいですね~ 私は谷崎潤一郎の鬱屈した変態さが結構好きでしたが、この本は読んだ事がないですね(><)
千夜千冊、わたしも好きなサイトです。ここのサイトを読んでいると、その本を読んだ気になって終わってしまうんですが(笑)
2011.11.10 10:47 | URL | #- [edit]
TORU says...""
maharasaさん
松岡正剛さん好きがここにも一名!私、お会いしたことが有るのですが、とんでもなく面白い人です。
2011.11.10 12:01 | URL | #- [edit]
TORU says...""
creamatさん
谷崎懐かしい?すごいなあ。なにせ大谷崎は、脚フェチですからね。ハロウィーンなんかあったらエライことになってたはずです。。。松岡正剛さんのファンここにも一名。とんでもなく難しいエントリーも多いでしょ、千夜千冊は。。。
2011.11.10 12:03 | URL | #- [edit]
ちひる says...""
谷崎作品では、「刺青」が私の中の一番です★
2011.11.10 13:26 | URL | #- [edit]
TORU says...""
ちひるさん
文学好きなんですねー。僕は余り読んでいないので、、、偉そうなことは言えないんです。。。(偉そうなことを言おうとしているわけではありませんよー笑)、、、。
2011.11.10 21:47 | URL | #- [edit]
iorugo says...""
谷崎すき~
でもあんまり読んでないな。
おんなじのばっか読んでる。
その同じ(細雪)もアンナ・カレニナと共に
友の家に駐在中。
読むわ。この機に!!
2011.11.10 23:08 | URL | #vn7tBhB. [edit]
TORU says...""
iorugoさん
細雪、いいですねえ。友達、長い作品好きなの?
2011.11.11 01:12 | URL | #- [edit]

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